エコキュートの基礎知識
特に最近、エコキュート（EcoCute）という製品について聞かれるようになってきていると思います。このエコキュートとは電気給湯機なのですが、ヒートポンプ技術を活用して空気熱によって湯を沸かす機能を持った製品となっています。
更に冷媒として使用されるのは、オゾン層を破壊する成分ともなるフロンではなく、二酸化炭素を使用しているのが大きな特徴です。エコキュートの本来の名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」となっており、エコキュートと呼ばれているのは、日本の電力会社や給湯機メーカーが共通で使用している愛称で、関西電力が登録商標を持っています。
本来は冷凍冷蔵庫やエアコンに多く利用されている技術であるヒートポンプですが、冷暖房用はカーエアコンの脱フロン化のために二酸化炭素を冷媒として開発されたものとなっており、二酸化炭素は地球温暖化係数が1で代替フロンの1300と比較しても環境負荷が低いのが大きなメリットなのです。
ガスは不燃性なのでガス漏れが起きても安全という点も家庭用として適しています。このエコキュートが初めて登場したのは、2001年4月に、電力中央研究所の基本特許をベースにデンソーと東京電力が共同開発したもので、コロナが発売しました。これは世界でも初めてで、以後のエコキュートの累計出荷台数は2007年9月に100万台、2009年10月に200万台超となり、順調に浸透しつつあります。